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2018/12/05

日本茶のこと

百、今、流行のシングルオリジンとは?

単一生産農家のお茶

シングルオリジンティーとは、

単一生産農家で作られたお茶のことです。

? と感じた方もいらっしゃるかと思います。

1つの農家さんで茶葉の栽培から、

飲むお茶の完成まで一貫して作ると言うことです。

 

実は狭山茶はこのスタイルの農家さんが多いのですが、

茶葉生産量が多い県、

静岡や九州エリアでは決して多くはないスタイルなんです。

 

狭山茶の農家さんは、

お茶を摘み、蒸し、乾燥させて荒茶にします。

(荒茶は完成ではなく第一工程が完了。この状態でお客様の手元に届くことは先ずありません。)

その後分類し、

火入れをして完成・・・ここまでの工程を自分の工場で行います。

(簡潔にしております。)

 

シングルオリジンティーではないスタイルは、

2~5農家さん(もっと多い場合もあります)が、

荒茶にするまでは自らが行い、

その後は共同利用する大きな工場でまとめて仕上げてしまう。

つまり、色々な農家さんのお茶が混ざると言うことが考えられるわけです。

かなり簡潔にしましたが、こんな感じです。

メリット?とデメリット?

そもそも、

メリットデメリットと言う言葉が相応しいかどうかは分かりませんが・・・。

先ずはメリットから。

  • 農家さん、茶匠が自分好みのお茶を作ることが出来る。
  • お客様の好みに合えば、リピーターになってくれる可能性が高い。
  • 生産者の顔が分かる。

生産者に伺えばまだまだあると思いますが、こんな所でしょう。

ではデメリット

  • 1つの品種において、毎年同じクオリティを約束出来ない。

これは茶葉が毎年、同じ品質に育つことがないから。

  • 生産者、茶匠の好みの茶葉のみが揃いがち

私も経験済ですが、生産者が美味しい!と思うモノを作っても、

判断するのはお客様・・・と言うこと。

  • 味の安定感に欠ける

品質に近いかも知れませんね。

その年の出来で、かなり左右されるでしょう。

合組み(混ぜる)と言う技術の茶匠

では、単一生産農家、

シングルオリジンティーではないお茶とはどう言うことなのか?

簡単に言えばブレンドです。

茶業界で言う、合組み ごうぐみ です。

(実際は ゴグミ と言ってます。)

こちらのメリット・デメリットは簡単です!

 

先ずはメリット!

  • 出来る限り万人ウケするお茶が作れる。
  • 混ぜることで全く新しい味、香りのお茶が生まれ、可能性が無限大。
  • 同じ商品名のお茶が必ず同じ味、香りで届けられる。

 

デメリット!

作り手は兎に角大変💦

この合組みと言う技術の習得に5年~10年を要し、

視覚、味覚、嗅覚を駆使しなければならず、

在庫として抱えている荒茶の状態、品質、量を全て把握してなければならない!

こんな所です。

お客様のデメリットはシングルオリジンティーじゃなければ嫌だ!と言う方以外、

特にないと思っております。

 

ちょっとブレンド寄りかも知れません。

しかし、こんな理由があります。

数年前に取り寄せたシングルオリジンティーの紅茶・・・

これには感動しました。

毎年購入を決意しましたが、

その味、香りには到底及ばないと言う現状です。

問い合わせ後の答えは、

『シングルオリジンなので、毎年の出来で決まります・・・』と言う応えでした。

 

 

皇紀2678年 平成30年 12月5日

東京神茶皇園 代表 河村皇志

 

 

 

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